【建築施工】タイル工事
〈改良圧着張り工法〉
◯特徴
・張付けモルタルの1回の塗付け面積の限度は、60分以内に張り終える面積とする。
・下地の吸水性が大きい場合は、吸水調製材を用いて下地表面処理を行う。
〈改良積上げ張り工法〉
◯特徴
・1日の張付け高さの限度は、1.5m以内とする。
〈接着剤張り〉
◯特徴
・接着剤の塗り厚は、くし山部の高さ(3mm程度とする)
・接着剤の1回の塗布面積の限度は、3㎡以内とし、かつ、30分以内に張り終える面積とする。
・接着剤は、金ごて等を用いて平たんに塗布した後に、所定のくし目ごてを用いて、くし目を立てる。
・タイル張りを行う前に、乾燥状態を確認する。(下地が乾燥している方がよい)
〈壁タイル張り工法〉
◯特徴
・夏期に屋外のタイル張りを行う場合、下地モルタルに前日に散水し、十分吸水させる。(接着剤張りは除く)
・屋外でのタイル張りでは、強い直射日光、風等がタイルの接着に影響を及ぼす恐れがある場合は、シートを張るなどして養生を行う。
〈床タイル〉
◯特徴
・一般床タイルの張付けモルタルの調合は、容積比でセメント1:砂2とする。
・床用に用いるタイルは、滑りにくさを考慮し、Ⅰ類(磁器類)又はⅡ類(せっ器質)とする。
〈張り石工事〉
◯特徴
・床の石張りにおける「敷モルタルの調合」は、容積比でセメント1:砂4とする。
・張り石工事の「内壁空積工法」において、石材の裏面とコンクリート躯体との間隔は、40mmを標準とする。
〈モザイクタイル張り〉
◯特徴
・下地面に対する「張付け用モルタル」の塗付けは二度塗りとし、その合計の塗厚は3〜5mm程度を標準として平坦にならす。
・床へのタイル張りをする前に、必要に応じて下地モルタル面に適度の水湿し等による下地表面処理を行う。
〈密着張り工法〉
◯特徴
・張付け順序は、目地割りに基づいて水糸を引き通し、窓、出入口まわり、隅角等の役物を先に行う。
・張り付けは、上部より下部へと行う。
・水糸を一段ごとに張り、そのあと間を埋めるようにタイルを張る。
〈共通事項〉
◯伸縮目地
・タイル張り面の伸縮調整目地と、下地モルタル面の伸縮調整目地は必ず一致させる。(一致させねい場合、下地モルタル面の伸縮調整目地の位置にあるタイルにひび割れ等が発生することがあるため)
◯タイルの種類
・吸水率は、Ⅰ類とⅡ類が小さく、Ⅲ類は大きくなる。
・外装用や寒冷地では給水率の小さいⅠ、Ⅱ類を使用する。
Ⅰ類:磁器質
Ⅱ類:せっ器質
Ⅲ類:陶器質
◯目地
・外壁のタイルの目地幅の寸法は、小口、二丁掛けで6mm〜11mm程度。
・目地の深さは、タイル厚さの1/2以下とする。(1/2より大きい(深い)場合は、剥離故障の原因となるため)
注意)目地用モルタルをタイル厚の1/2以上充填すると、目地の深さはタイル厚さの1/2となる。