【建築計画】配管
〈単語〉
エアチャンバー
・エアチャンバー内に貯めた空気のクッション性を利用して、ウォーターハンマーの水撃圧を吸収する装置。
ウォーターハンマー
水圧管内の水流を急に締め切ったときに、水の慣性で管内に衝撃と高水圧が発生する現象。
膨張管
給湯用ボイラーや温水暖房設備において、温度上昇時の膨張量を吸収するため、膨張管や膨張弁を設ける。膨張管には止水弁を設けてはいけない。
〈配管方式〉
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上向き配管方式
水道直結方式やポンプ直送方式などに用いられる。
最下階の天井内に主管を配置し、これより上方の器具へ上向きに給水する。
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下向き配管方式
高置水槽方式に用いられる。最上階の天井内に主管を配置し、これより下方の器具へ下向きに給水する。
〈配管考慮〉
ポンプから高置水槽への横管の配管が長くなる場合、建物の高い位置での横引きが長いと激しいウォーターハンマーが起こりやすくなるため、低層階で横引きを行う。
〈横引き〉
建物のピット内や床下などに、横方向に設置されている管のことをいう。
- 屋内の給水管が結露すると管が腐食する恐れがあるので、結露防止のために保温材を用いて防露被覆を行う。
〈さや管ヘッダ配管工法〉
- 給水・給湯の配管方式で、ヘッダ(分配器)と「各器具」とを(さや管)で個別に結ぶ。
- 管の更新性に優れ、同時使用時の水量の変化が少なく、安定した給水が可能になる。
〈最低給水圧力〉
シャワー:70kPa
大便器:70kPa
〈設計用給水量〉
集合住宅:200〜350(ℓ/人)
事務所ビル:60〜100(ℓ/人)
〈飲料水の受水槽の有効容量〉
一日使用量(給水量)の1/3〜1/2程度
〈レジオネラ菌〉
レジオネラ属菌の繁殖を防ぐために循環式の中央給湯設備においては、給湯温度は下記にする。
貯湯温度:60℃以上
末端の給湯栓:55℃以上
〈中水の利用〉
排水再利用水のこと。汚水を原水とした中水は、便所の洗浄水の利用に限定される。
植栽散水、噴水の補給水には利用できない。
〈水質汚染の防止〉
- 上水道の給水栓からの飲料水には殺菌のための残留塩素濃度が規定されている。
- 吐水口空間を設けることができない衛生器具には、その器具のあふれ縁よりも高い位置にバキュームブレーカー(逆流を防止するための器具)を設ける。
- 給水管内が負圧になった時に生じる吸引作用によって、水受け容器に吐き出された水が、給水管内に逆流すること。(逆サイホン作用)
- 「飲料用受水槽のオーバーフロー管(あふれ管)」や、「飲料用冷水器」の排水は、一般排水管に直結すると、逆流した時の悪臭やガス等で衛生上問題が発生するため「間接排水」とする。