【建築計画】換気
〈空気汚染〉
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人体の発熱や呼吸の結果、室内の温度や湿度が上昇し、体臭等が発生し空気汚染の原因となる。
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窒素
空気中の78%を占める無害な気体。
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一酸化炭素(CO)
無職無臭な「有害」な気体。
許容値は0.001%(10ppm)
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二酸化炭素(CO2)
許容値は0.1%(1,000ppm以下)
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ホルムアルデヒド
建築材料においてホルムアルデヒドの拡散量は、
「F☆(又は表示なし)」
「F☆☆」
「F☆☆☆」
「F☆☆☆☆」
の4つに区分されている。
☆の数が多い建築材料ほど放射量が少なくなる。
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クロルピリホス
(防蟻剤や木材保存材等)
シックハウス症候群の一因とされている。
したがって、クロルピリホスを含有する建材は、使用禁止されている。
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シックハウス症候群の対策のために、居室には換気設備の設置が義務付けられている。機械換気設備を設ける場合においては、換気回数0.5回/h以上となる機械換気設備が必要となる。
〈換気〉
- 換気の目的は、新鮮空気と室内空気を入れ替え、室内の空気を清掃に保つこと。気流速を得ることではない。
- 吸気口や排気口などの位置や形状が変わると、室内の汚染質の濃度分布も変化する
- シックハウス症候群の対策のために、居室には換気設備の設置が義務付けられている。機械換気設備を設ける場合においては、換気回数0.5回/h以上となる機械換気設備が必要となる。
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空気齢
新鮮空気が「給気口」から室内の「各部分」に到達するまでの平均時間。
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余命
室内の「各部分」の空気が「流出口」に達するのに要する平均時間。
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透湿
多孔質材料等の壁において、水蒸気圧の高い方から低い方へ壁を通して湿気が移動すること。
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理論排ガス量
- 燃料が完全燃焼したと仮定した時の燃焼ガスの量で、燃焼の種類ごとに規定されている。
- ガスコンロなどの開放型燃焼器具は、燃焼に必要な酸素を室内から供給し、燃焼後の排気も室内に排出する。
このために開放型燃焼器具は、燃焼に伴う「理論廃ガス量」を基準とした換気量を必要とする。 - 開放型燃焼器具に対する必要換気量は燃焼消費量に対する理論廃ガス量の40倍である。
https://ecom-jp.co.jp/media/ecomnews/pdf/vol96_comcalc3e.pdf
〈自然換気〉
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「風」による圧力差で生じる換気(風力換気)
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- 給気口、排気口の面積に比例する
- 風速に比例する。
- 風圧係数の差の平方根に比例する。
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室内外の「温度差」による換気(重力換気)
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外気温が室内温度より高い(夏)
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室内の冷たい空気は中性帯より下側から流出する。
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屋外の暖かい空気が中性帯より上側の開口部から入ってくる。
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外気温が室内温度より低い(冬)
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室内の暖かい空気は中性帯より上側から流出する。
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屋外の冷たい空気が中性帯より下側の開口部から入ってくる。
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中性帯
温度差換気において、室内外の気圧の差が等しくなる位置。
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〈機械換気〉
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第一種換気方式(併用式)
給気と排気両方にファンを用いる。
(機械換気+機械換気)
映画館や劇場などに用いられる。
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第二種換気法(給気法)
給気にのみファンを用いる。
(機械給気+自然排気)
室内は正圧に保たれるので、室外の汚染空気の流入を防ぐことができる。手術室などに用いる。
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第三種換気法(排気式)
排気にのみファンを用いる。
(自然給気+機械排気)
室内は負圧になる。台所、便所、浴室などに用いられる。
〈必要換気量〉
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全般換気・局所換気
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局所換気
汚染物質等が発生する部分を局所的に換気する方法。
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全般換気
室内全体を換気し、室内に発生する汚染物質濃度を薄める方法。
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必要換気量
〈換気回数〉
- 室内空気が1時間で何回入れ替わったかを示すもの。
- 「換気回数」=「1時間当たりの換気量/(室容積)」
〈必要換気回数〉
- 「必要換気回数(N)」=「必要換気量(Q)/室容積(V)」